キャッシュフローから導く、【今】のお金の使い方

ファイナンシャルプランナー

お金、使っていますか?

当然使っていますよね、小さな子供からお年寄りまで、
お金を使う機会は非常に多いです。

では少し質問を変えましょう。

しっかりと目的を持ってお金を使っていますか?

ちょっと質問が何を言っているのかよく分からなくなりましたね。
今回はこのよくわからない質問に関してよく考えてみましょう。

一言にお金を使うと言っても、様々な使い方があります。
普通思い浮かぶのはモノを買う事かと思います。
いわゆる消費です。

しかし、少し違った見方をすると

  • 普通預金のような貯蓄⇒貯める
  • 投資や積立のような資産運用⇒増やそうとする

これらもお金を使うという事になります。

今回は人生を通して資産を把握するために、
ファイナンシャルプランナー(以下FP)が用いるキャッシュフロー表を用いて、
今どのようなお金の使い方をするべきなのかを考えていきます。

  • 投資や積立…色々あるけど何をやったらいいかわからない
  • 資産運用はどのくらいするべきなのか見当もつかない
  • 根拠は無いけど老後の資金が不安…

こんな風に思っているあなたの頭の中をスッキリさせましょう。

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目次

  1. キャッシュフローって何?
  2. キャッシュフローに大きな影響を与える要因
  3. キャッシュフローとお金の使い方
  4. まとめ

 

1. キャッシュフローって何?

キャッシュフローとは生涯にわたる収支や資産状況の変化をまとめたものです。
収入・支出・家族構成・子どもの入学…といったライフイベントを全て盛り込んで考え、
生涯にわたる資産の推移をはじめとした多くの情報を得ることができます。

こちらがキャッシュフロー表の一例です。

日本FP協会

FPがお金に関する状況を把握するために用いるものであり、
本来は事細かく収支情報等を入力し、精度をあげていきます。

これらのデータを用いてグラフを作ると、
資産の推移を感覚的に読み解くことができます。

本来、キャッシュフローは一度作成すれば修正を加えながら、
生涯にわたって使い続けられるものです。
しかしながら当記事では資産の推移おイメージをつかむためのものとして、
非常に簡易的なキャッシュフローのグラフを使用します。

そしてこのキャッシュフローを利用することで、

  • いつ、何のために、いくら必要なのか
  • 老後に必要な資産・年金額
  • いつのタイミングが資産状況が一番厳しいのか

他にもたくさんありますが、このようなことが見えてきます。

2.キャッシュフローに大きな影響を与える要因

キャッシュフローは1人1人の家族構成・収支状況によって大きく変化します。
その中でも特に大きな影響を与える要因があります。

現役時老後でその要因は異なります、それぞれ見ていきましょう。

Ⅰ.現役時

社会人になって定年するまでの間、いわゆる”現役世代”で、
キャッシュフローに大きな影響を与える要因、それは

この2つです。

a.子どもの有無

子どもを1人育てるのにかかるお金は2千万~3千万とも言われます。

学校が私立か国公立か、大学に行くのか等でも変化しますが、
大きなお金がかかることに間違いはありません。

このため、支出に占める養育費の割合が必然的に増えるため、
支出が大きく増え、キャッシュフローに影響を与えます。

b.同一生計内での働き手の人数

これは、夫婦であれば共働きかどうかと言ったように、
生活を支えるための働き手の人数です。

一般的には扶養に入る事で支出額を減らすよりも
2人で働いて多くの収入を得る方が資産は増えていきます。

よって、この違いはキャッシュフローに大きな変化をもたらします。

また、会社員の場合は共働きか専業主婦(夫)の違いは、
次項で解説する老後にも大きな影響を与えます。

Ⅱ.老後

退職後、給与による所得が無くなった後のいわゆる老後では、
次の3点がキャッシュフローに大きな影響を与えます。

こちらについても一つずつ解説していきます。

a.家賃支払いの有無

持ち家で住宅ローンを組んでいる場合、
多くの場合は60~65歳でローン返済が完了します。

完済した後にも固定資産税やその他維持費がかかりますが、
賃貸住宅の家賃にあたる出費はありません。
このため、住宅ローンを完済した後は一気に月の固定費が下がります

反対に、賃貸住宅の場合は生きている間、家賃がかかり続けるので
固定費がなかなか下がりません。

このため、この固定費の支出の差がキャッシュフローに大きな影響を与えます。

賃貸か持ち家かについて、
こちらの記事でさらに詳しく解説しています。
賃貸か持ち家か ~メリット・デメリット~

b.厚生年金の有無

2つ目は厚生年金保険の有無です。

厚生年金保険は企業の従業員が加入する年金の一つであり、
国民年金保険料と併せて徴収されています。

詳細についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
【厚生年金保険料】って何?いくら?必要なの?解説とシミュレーション

当記事では制度の内容について割愛しますが、
厚生年金保険を老後に得られるかどうかは収入に大きく関わってきます。

厚生年金を受け取れない人との年金額の差は年間100万円にもなります。
そしてこの差は生涯にわたって埋まる事はありません。
ちなみに厚生年金の満額受給額の平均はおおよそ14万円~15万円(/月)です。
夫婦とも厚生年金を満額受給できるのであれば単純に倍です。

老後に働かずして年間100万円(夫婦なら倍額)もの収入の差が発生するため、
キャッシュフローに大きな影響を与えます。

c.年金以外の収入の有無

最後は年金以外の収入の有無です。

自営業で仕事を続けていたり、その他収入源がある場合です。

この場合は年金に加えて単純に収入が増えるため、
金額にもよりますがキャッシュフローに影響を与えます。

3.キャッシュフローとお金の使い方

それではキャッシュフローによる資産の推移をグラフ化した例から、
どのようなお金の使い方をするのが良いのか考えていきましょう。
繰り返しになりますが、お金の使い方とは貯蓄や資産運用も含んでいます。

こちらのグラフをご覧ください
どちらも20歳~100歳までの資産の変化を表しています。
40歳くらいまでは同じような資産で推移しています。

資産推移グラフの例

注目すべき点は2つ。

  • 注目①⇒50歳くらいで資産に差が出ている
  • 注目②⇒老後資産の推移に差がある

ライフイベントとしては、30歳頃に結婚し、その後子どもが生まれることを想定しています。
これら2パターンの資産推移について、お金の使い方を考えてみます。
“資産”と言いますが、余剰金というイメージで捉えてください。

パターンA

パターンAの特徴

  • 50歳頃に資産減少するが200万程度余裕があり問題無い
  • 老後は現役時の資産を消費しながら生活していく

安定していますが、老後に想定外の大きなお金が必要になると不安になりそうです。
余剰資産が現役時に多くあるので一定金額を老後のために積み立てたり、
リスクが取れるのであれば投資も良いです。

パターンB

パターンBの特徴

  • 50歳頃に資産減少が著しい
  • そのピークを抜けると老後は年々微増し、安定する

老後は全く問題ありませんが50歳頃の下限ピークが危険です。
何か想定外の支出があると資産が底を尽きかねません。
このような将来が見えている状態にある場合、
iDeCoのように途中で資産を引き出せないことにお金を使うのは危険です。

資産運用する場合も、株式投資つみたてNISA等、
いざという時に手元資金にできるようにしておくことが大切です。

50台を過ぎて資産が安定してきたら、
生活レベルを少し上げるのも良いですね。

 

このように、キャッシュフローを知ることによって、
どのようなお金の使い方が適しているのかが見えてきます。

無理に投資や積立にお金を使うことによって、
手元の資金が足りなくなるようでは意味がありません。

また、老後に十分にお金が確保できるにも関わらず、
現役時に使えるお金を必要以上に老後にまわす必要もありません。
このお金を使って現役時の生活レベルを上げる事だってできます。

  • 今もうちょっと贅沢したいとか
  • 今はひたすら頑張って、老後生活を謳歌したいとか
  • 子どもや孫のためにお金を使ってあげたいとか

お金に対する目的や価値観は人それぞれで正解はありません。
ただし、自分が何のためにお金を使いたくて、
実際にどうやって使うのかをしっかり理解する
ことが大切です。

 

4.まとめ

お金は貯めたり増やすことが目的ではありません。
本当の目的はその先にあり、

そのお金をどう使うの?

と言うところにあるということを理解しておくことが大切です。

それを理解するための一つのツールとなるのがキャッシュフローです。
完璧なキャッシュフローを作ることはなかなか大変です。
しかし、将来を具体的にイメージしてお金の流れを把握することで、
今どうお金を使うべきかが見えてきます。

お金を使う目的を明確にすることで

  • なんとなくお金を使う
  • 周りがやっているから資産運用
  • 根拠も無く不安だから老後に備える

このような状態から脱却できます。

将来がどうなるかわからないご時世ですが、
生涯を見通して上手くお金を使っていきましょう。

 

キャッシュフローから導く、【今】のお金の使い方 おわり

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