住宅ローンの借入額のあれこれ

ファイナンシャルプランナー
  • 家を買うけど住宅ローンの借入額はいくらにすればいいの?
  • 金利は変動金利・固定金利どちらが良いの?
  • 返済額をシミュレーションしたいけど入力すべき数値がわからない!

住宅ローンが人生初めての”借金”という方も多いのではないでしょうか。借入額くらいまではわかっても、金利とか返済方法とかよくわかんないよ!!となるのが自然な流れです。そしてシミュレーションしようにも住宅がどんな金額になるのかもわからないからシミュレーションのしようがないよ!となります。

当記事では具体的な借入額から月々の返済方法、金利・返済方法等の条件の違いによって現れる差を見ていきたいと思います。

目次

  1. 住宅ローン、組めるかな?
  2. 借入額と月々の返済額
  3. そもそも家ってどのくらいするの?
  4. 返済期間はどうしよう
  5. 変動金利か固定金利か
  6. 返済方法は元利均等返済か元金均等返済か
  7. 頭金はいくら?と繰り上げ返済はすべき?
  8. まとめ

1、住宅ローン、組めるかな?

 借入額等と計算するよりまず、住宅ローンそのものを借りられるかどうか、金融機関の審査があります。どこの誰かも知れない個人に多額のお金を貸すのですから、その人がしっかりお金を支払ってくれるのか、信用できる人物なのかが審査されます。具体的な基準は公開されていないようですが、数年勤続していないと審査が通りにくいと営業さんは仰っていました。私の場合、勤続8年 転職歴無し で問題無く通りました。

2.借入額と月々の返済額

本題です。「借入額をいくらにすれば良いのだろう?」と言う方。

借入額についてはこれだけ借りれば月々の返済額が幾らになるかをイメージするのが良いかもしれません。とりあえず具体的な例を出してみましょう。

  • 条件①:借入額3千万 賞与月年2回払い 返済期間35年 固定金利1.1% 元利均等返済
  •  返済金額:月々\73,780- , 賞与月は\74,004-加算総支払\36,167,636-
  • 条件②:借入額4千万 賞与月年2回払い 返済期間35年 固定金利1.1% 元利均等返済
  •  返済金額:月々\98,373- , 賞与月は\98,672-加算総支払額\48,223,665-

さて色々と出てきましたね。細かい条件や、個々の条件の違いによる金額の変化については後に説明します。ここでは借入額と返済金額の関係を簡単に説明します。

シミュレーションに関しては計算に金利が入る関係で計算が複雑になりますので、シミュレーションサイトを利用する事をお勧めします。各種条件を入力すると簡単に月々の返済額がわかります。

借入額を入力した後、賞与月に追加返済するかを選べます。追加返済する場合で最もシンプルなのは賞与額の返済額が通常月の倍額になるように賞与返済額を設定することです。

年間に12回+2回の支払いがあるため賞与支払いの割合は2/(12+2)x100≒14.3%

借入金額1000万あたり、1000万x14.3%=143万円です。

借入金額が上がっても、賞与の割合は同じなので1000万あたり143万が賞与支払い額になると考えればOKです。他の条件がわからなければとりあえず先の例に従って入れて頂ければOKです。

借入額はピンとこなくても、賃貸住宅を利用している方なら月々の返済額なら比較的イメージがつきやすいかと思います。賃貸を利用したことが無い方はとりあえず、住居費は年収の2割~3割程度が目安と言われていますので参考にしてください(年収=給与の手取り金額ではありません、社会保険料を引かれる前の支払金額です)。

このようにして月々の返済金額から自分が借入れられる額をなんとなく掴んでください。

3.そもそも家ってどのくらいするの?

 家の金額って大きすぎて見当つきませんよね、概算を見積もる方法です。

[“ハウスメーカー名” 坪単価] と検索すると坪単価の参考値が出てきます。ここで得た坪単価に床面積を乗することになります。

 参考までに、我が家は将来的に子ども2人の4人家族予定で床面積35坪です。一条工務店は坪単価が比較的高いメーカーですので無駄なスペースをそぎ落としてコンパクトにし、コストを抑えています。ですので同様に家族4人予定なら35~44坪程度でよいかと思います(子供部屋が1部屋3坪くらいです)。間取りについては今後公開予定ですのでお楽しみに!

例えば坪単価60万の家で40坪の家を建てると 60万x40(坪)=2400万 となります。

これは建物単体の金額ですので土地代は別です。土地代は地域によって差がありますので、お近くの住宅地等で売り出している土地の価格を参考にして頂ければと思います。

土地については住宅ローンでの適用については条件があります。私自身がが土地購入をしていないためこちらについては説明を省略させて頂きます。

4.返済期間はどうしよう

返済期間は

長い方が月々の返済額が安くなり、総支払額が増える

  • 条件:借入額3千万 賞与月年2回払い 返済期間35 固定金利1.1% 元利均等返済
  • 返済金額:月々\73,780- , 賞与月は\74,004-加算総支払\36,167,636-

短い方が月々の返済額が高くなり、総支払額が減る

  • 条件:借入額3千万 賞与月年2回払い 返済期間30 固定金利1.1% 元利均等返済
  • 返済金額:月々\83,879- , 賞与月は\84,139-加算総支払\35,244,933-

さっさと返した方が金利がかかる元の金額が減るので総支払額は減ります。

返済期間は短いに越したことはないですが、月々の負担金額が上がります(例えば返済期間30年なら35年に比べて1.14倍)。支払えなくなってしまっては本末転倒ですので20代~30代前半であればとりあえず返済期間35年とすれば良いです(基本的に35年が限度。収入がある間に支払いが終わるのが理想です。早く支払いたければ繰り上げ返済という方法で返済を早め、総支出額を減らすことができます。

5.変動金利か固定金利か

住宅ローン金利には大きく分けて変動金利型固定金利型があります。(さらに各々様々な商品がありますがここでは割愛します。)

  • 変動金利型:市場の金利に合わせて金利が変動する。
  • 固定金利型:契約執行時の金利が完済まで固定される。

先に言いますが、どちらが良いという答えはありません。それぞれにメリット・デメリットがあり、価値観によってどちらが良いという答えが変わるため、明確な回答はできません。それぞれのメリット・デメリットについて考えていきます。

変動金利のメリット

  • 金利が低い
  • 総返済額が安い(金利分の払込金額が少ない)

変動金利の最大のメリットは何といっても金利が低いことです。下記で具体例を試算しますが、変動金利は0.5%、固定金利は1.1%で試算します。0.5%程度の差ですが金利のかかる借入額が大きいため、大きな差になります。

固定金利のメリット

  • 金利上昇のリスクに強い(金利が上がっても月々の返済額が変わらない)
  • 生活における資金計画がたてやすい

固定金利のメリットは金利が上昇しても支払金額が変化しないことです。2021年現在、市場金利が非常に低い状態が続いています。完済までこの状態が続けば固定金利の方が損をしますが。金利が上がって返済金額が上がるかもしれないという心配(というか恐怖)がありません。返済額が変わらないため、将来的に安定した資金計画を立てる事ができます

デメリットについては変動金利と固定金利それぞれのメリットの内容に相反する内容となります。

金利の違いを試算する

試算してみましょう。先に出した計算結果を基準に見てみます。固定金利は1.1%,変動金利はとりあえず0.5%基準で試算します。

  • 条件①:借入額3千万 賞与月年2回払い 返済期間35年 固定金利1.1% 元利均等
  •  返済金額:月々\73,780- , 賞与月は\74,004-加算総支払\36,167,636-
  • 条件②:借入額3千万 賞与月年2回払い 返済期間35年 変動金利0.5%±α 元利均等
  •  返済金額:月々\66,739- , 賞与月は\66,880-加算総支払\32,711,956-±α

計算結果だけを見ればいかに変動金利の低さが魅力的か感じられると思います。しかし変動金利の計算結果はあくまでも±αです。これがクセ者です。

例えば当初10年0.5%変動金利が、10年後に1.7%まで上がったとします。

  • 条件②:変動金利0.5%(当初10年)、変動金利1.7%(11年~35年) 他条件は同様
  •  返済金額(~10年):月々\66,739- , 賞与月は\66,880-加算
  •  返済金額(11~35年):月々\77,038- , 賞与月は\77,345-加算総支払\36,324,869-

ここまで金利が上昇すると固定金利の総支払額を超えました。そして11年目以降の支払額は固定金利の試算を上回ります。これが生活における資金計画を狂わせる要因になります。

支払金額が上がった時に問題無く支払える資金があれば問題はありません。しかし、金利が上がり、支払金額が上がっていく様を見ているのは精神衛生上良くないことは確かです。一見当面金利が大きく上がることはない気がしますが、これは誰にもわからないことです。10年程度なら「金利はあがらない!」と高を括ることは容易でしょうが、30年・35年も先の事は全くわかりません。余談ですが、今から35年前の1986年は”写ルンです”が発売されたり”チャレンジャー号の爆発事故”があった年らしいです。ちなみに私は生まれていません…。

どちらを選ぶかは考え方次第

  • とにかく返済金額を減らしたいなら変動金利
  • 金利が上がるリスクを許容できるなら安上がりな変動金利
  • 精神衛生上の安定を取るなら固定金利
  • しっかりした生活における資金計画を立てたいなら固定金利

ざっくりこんな感じかと思います。ちなみに私は固定金利(フラット35S)を利用しています。金利上昇時の恐怖心が精神安定上良くないとの判断です。

6.返済方法は元利均等返済か元金均等返済か

内容は少し難しいので結果どうなるかになりますが

  • 元利均等返済:完済まで返済額が一定。
  • 元金均等返済:最初の返済額は大きいが、徐々に小さくなる総返済額は元利均等より安い

試算してみます。条件は金利の時と同様

  • 条件:借入額3千万 賞与月年2回払い 返済期間35年 固定金利1.1% 
  •  元利均等:月々\73,780- , 賞与月は\74,004-加算。総支払\36,167,636-
  •  元金均等:初回\84,781- , 初回賞与月はおよそ\84,880-加算。総支払\35,798,369-

元金均等返済については表示の金額から徐々に減っていきます。(最終的には6万円台前半になるはずです。)

支払えるなら元金均等返済の方が総返済額が少なくなるためお得です。しかしながら、何かとお金がかかる直近のタイミングで最大の返済金額は相当キツイものがありますね。子どもが独立して生活資金に余裕が出てきたところで返済額は最小に近づきます。お得ではありますが、現実的ではないのが元金均等返済の実情と言えるでしょう。

7.頭金はいくら?と繰り上げ返済はすべき?

頭金は借入額を確定するために最初に支払う金額です。繰り上げ返済はローン執行後に、返済を前倒しする事で金利のかかる借入額を減らし、総支払額を下げる効果があります。

私の見解ですが、

頭金は最低限(契約に必要な金額)

繰り上げ返済は資金の動きが落ち着いてから余剰資金を投入する

というものです。頭金を大きく支払う事で月々の支払額を減らしたり、総支払額を下げる効果はあります。しかし、住宅購入後にも外構工事や家具・家電の購入等、多くの資金が必要になります。手元資金を残しておかないとここで必要になる資金が不足してしまう恐れがあります。

頭金で頑張らなくても、資金の動きが落ち着いてから余剰資金を繰り上げ返済すれば良いです。

頭金・繰り上げ返済についてもう一つ考慮すべき内容があります。それは

団体信用生命保険(団信) です。

こちらは住宅ローンを借りた人が死亡・または高度障害になった時に住宅ローンの残債(残額)が借りている金融機関に支払われ、返済が完了するというものです。保険金額が住宅ローン残額の生命保険、と考えて頂ければ良いです。

例えば1000万円の手元資金があり、3000万の住宅ローンを組み、繰り上げ返済をせずに団信の効力が発生した直後に死亡した場合、おおよそ3000万の支払いが免除され、遺族には1000万の手元資金が残ります。

しかし、仮に手元資金1000万の内800万を繰り上げ返済し、同様に死亡した場合は免除される金額はおおよそ2200万で、遺族には200万の手元資金しか残りません。

こちらについても個人の価値観の違いなので正解はありませんが、私は頭金は最低限とし、繰り上げ返済は行うつもりはありません。

8.まとめ

ここまで見てきていかがでしょうか。

結局の所、個々の価値観と資金計画によってかわるので明確な答えが出ない所ではあります。

30年・35年といった長い期間支払い続ける固定費ですから、目先の数年を見て簡単に決めるのではなく、様々な生活上のリスクを織り込んで余裕のある資金計画をたてる事をお勧めします。

長くなりましたが、ここに書ききれていない内容も多々あります。ハウスメーカーとの打ち合わせの中でわからないことがありましたら、お問い合わせフォームよりご連絡頂ければと思います。

皆さまの満足いく資金計画をたてるお手伝いができれば幸いです。

住宅ローンの借入額のあれこれ おわり

コメント

タイトルとURLをコピーしました