間取り公開シリーズ第2弾は、
我が家の間取りが仕上がるまでの流れをご紹介します。
私も家を建てると決めた時は家づくりのパズルのピースを一つも持っていない状態。
間取りを考えると言っても特にこだわりを持っているわけでもなく、
完全にゼロスタートでした。
考えに考え抜いた間取り…大変でしたが、
結果的に今の家の間取りには非常に満足しています。
今回はそんな私の家づくりの一部をご紹介します。
完全に白紙の間取りイメージから始まった私の家づくりが、
どのように進んでいったのかをご紹介したいと思います。
当記事はこんな方におすすめしています。
- 間取りを決めようとしているけど何から考えたらいいのかわからない
- ぼんやりとしたイメージのどこから決めていけばいいのかわからない
間取りは人それぞれどんなものを求めるのかが異なります。
全てが一度に決まるわけでは無く、たくさんのイメージの断片を組み合わせて一つの間取りを完成させます。
当記事ではそんなイメージを家づくりの種として公開しています。
あなたの理想の家づくりに、少しでもお役に立てばと思います。

おさらい、我が家の間取り
前回から登場していますが、我が家の間取りをおさらいします。
- 一条工務店 洋風ブリアール 夢の家Ⅳ仕様
- 間取り 4LDK
- 施工面積 114.28m2(34.57坪)
- 1F床面積 63.76m2(19.28坪)
- 2F床面積 46.37m2(14.02坪)




廊下を少なくしてコンパクトに!
i-smartではないけど全館床暖房だよ。
こちらは広さについてのおさらいです。
間取りを決めるスタート地点
具体的にリビングの大きさや水場の配置等を考え始める前に、
前段階として整理しておかなければならないことが3つあります。
こちらについてはこちら記事にてご紹介していますので、そちらを御確認下さい。
⇒間取りを決めるときに意識すべき3つのポイント




整理しとかなあかん3つの事って
資金計画・人生設計・家づくりのコンセプトのことやんな?




正解!
整理できていないとブレちゃって、何も決まっていかんのよ




3つの事についてはこちら記事にて詳しく紹介しています
これら3つがある程度整理できれば、
いよいよ本格的に間取りを考えていくことになります。
しかし、この状態ではまだ家の間取りのイメージは



多分こんな感じです。
必要なものはなんとなくわかるけど、
大きさも場所もどこに置いたらいいの?となるのではないでしょうか。




とりあえず間取りを考えようと思っても、何も手がつかんかったのを良く覚えとるよ
スタートはとりあえず、参考間取りを2~3見せて頂くところから始まりました。
本当に何もわかっていない白紙の状態からのスタートでした。
間取りを決めていくときは、
家づくりで最も楽しいと感じる期間になると思います。
せっかく高い買い物をするのですから、
ハウスメーカー主体ではなく、
自分たち主体で間取りを組んでいきたいものですし、そうするべきです。
今回はもやもやと断片化されたイメージをどのように整理して間取りにしていくのかを、
我が家の間取りの決め方を例にしてご紹介します。
我が家の間取りはこうして出来上がった



我が家の間取りがどのように組まれていったのか、1階と2階に分けてご紹介します。
その前に、先ほどご紹介した決めておくべき3つの事をご紹介します。
我が家はそれぞれこのように決めました。
資金計画 | 全て込みで3000万円程度 |
人生設計 | 将来は妻、子ども2人の4人家族を想定 |
コンセプト | とにかく安くつくる! |




金額は月のローン返済額を6万円程度ってとこから考えたよ。
ただし、6万円というのも特に根拠があったわけではなくて、
なんとなくこのくらいかなぁ?くらい。この時点ではそれで充分!
1階編
①.夫婦各々で希望を出す
夫婦でそれぞれ別々に家をイメージし、
間取りについてインターネットで調べたりして考えを持ち寄りました。
そして私と妻はそれぞれこのような希望がありました。



- 私の希望:玄関からリビングを通らずに和室・トイレをお客さんが使用できる事
- 妻の希望:俗にいう”家事動線”です。キッチンと水場が一本線でつながる事
この時点で、妻の希望については間取りの縛りが出てくるものですが、
私の希望についてはまだ間取りを縛るものではなく、
ぼんやりと宙に浮かんでいるイメージです。
とりあえず意見を持ち寄ったら、次に移ります。
②.ざっくりとしたイメージを出す
夫婦の希望を出した後は、なんとなく浮かぶイメージを整理します。
ここは2人で相談しながら考えましたが、出てきたイメージは次の2つです。



- 1つ目:日当たりの良い南側に広いLDKがほしい
- 2つ目:玄関には土間収納がほしい
この中で、1つ目のLDKについては実現すると間取りの縛りが大きくなります。
先ほどの妻の希望とあわせると、かなりの領域が決まることになります。



これだけの領域が決まったことになります。
この時点ではまだ私の希望する2つのイメージ
- 玄関からリビングを通らずに和室・トイレをお客さんが使用できる事
- 土間収納がほしい
これらは間取りを縛る事はなく、階段の位置や玄関の向き等が確定していません。
まだ少し宙に浮かんでいるような状況です。
次に移ります。
③.家の制約条件
我が家の形は土地の都合上、次のような特徴がありました
- 正方形とするのが最も収まりが良い
- 玄関の方角は北か東の2択
家の形は特にこだわりが無かったため正方形としました。
玄関の方角についてはこの時点ではまだ決めかねていました。
接している道路や、駐車場の位置関係等を考えると、
なんとなく北玄関にした方が収まりが良いのかな…と考えてはいました。
現段階では1階ばまだぼんやりしていますが、とりあえず2階を考えます。
2階編
①.とにかく安くするために
2階は間取りの組み方によって値段が大きく変わります。
とにかく安くしたいという思いから次の事を行いました
- 2階トイレを無くした
- 廊下を少なくするために、階段の位置を調整した
2階トイレを無くした
2階のトイレを無くすことで40万円もの費用を削減しています。
削減した内訳は次の通りです
- トイレを設置する施工面積を1畳(0.5坪)分削減⇒35万円の削減
- トイレ本体を設置しないことによる減額⇒5万円の削減
2階トイレはあったほうがいいという声も良く聞かれますが、
次の事を考慮して不要としました。
- 家自体の減額効果が大きかった
- 掃除する場所が増えるのが嫌だった




体調不良の時に2階に隔離したい場合はあったほうがいいね。
必要かどうかはよく検討しよう!
廊下を少なくするために、階段の位置を調整した
ここが非常に重要なポイントです。
階段のあがりの位置(2階のどの場所に出るか)が変わるだけで廊下の長さが大きく変わります。
結論から言うと、家の形が正方形の場合、
2階の中心に階段のあがりの位置を持ってくると、廊下は少なくなります。
我が家の場合



このように階段のあがりがほぼ家の中心にあります。
部屋は3つとウォークインクローゼットがありますが、
廊下は4マス分(1坪)しかありません。
階段のあがりが2階の端にある場合、
階段の横を廊下が囲うように配置されるため、
廊下が長くなりがちです。
廊下が長くなると階段を含めた家のデザイン性の幅が広がります。
私はそれほどデザイン性を求めていなかったこともあり、
階段のあがりを中央に配置する間取りを採用しました。




家のデザインを重視する場合はあまりおすすめしません。
私は気にしていませんが多少窮屈に感じます
②.物置き
2階にも物置きは必要だな、ということも考えていました。
物置きは広いに越したことはないですが、
広すぎると物が増えてしまう場所でもあります。
家を見学したときの感覚で、1坪程度のウォークインクローゼット問題無いと考えました。
ウォークインクローゼットについては、
- 部屋を介さずに入れるようにする間取り
- 部屋の中に配置する間取り
この2通りから選択することができます。
我が家は前者の部屋を介さず入れる間取りです。



我が家は廊下から入る間取りになっていますが、
緑の点線のところに配置すると主寝室からの出入りにすることができます。
当初は深い考えも無く、間取りのおさまりの良さを重視して主寝室から出入りする形で考えていました。
結果的に間取りをコンパクトにする都合上、今の形になりました。
結果的にはこの形が正解でした。なぜか、それは
主寝室の壁際に何もモノを置けなくなるから。です
布団の仮想線がありますが、その位置に布団を敷くと、
壁際に固定してモノを置ける場所が一切ありません。
(クローゼット・扉・ベランダへの窓がある)。
今の配置で良かったなと考えています。




部屋を介して行く間取りだったら、
今あるドレッサー置く所無かったんやね




そう!布団以外何も置けん部屋になるとこやったよ。
壁際って結構、モノも気分的にも落ち着き易いんよな~
③.家族構成と部屋数
将来的に子ども2人を含めた4人家族を見込んでおり、
2階の部屋数は4つと決めていました。
私達夫婦が使用する主寝室と子ども部屋2つ、
あとはウォークインクローゼットです。
この4部屋を配置していきます。
配置するにあたって考えたポイントはこちらです。
- 一番日当たりの良い南側に主寝室を配置し、ベランダを配置する
- 子ども部屋には安全を考慮してベランダを設置しない(侵入できないように)
- 日当たりの悪い北側にウォークインクローゼットを配置する
階段は2階の真ん中にあり、
南側に主寝室、北側にウォークインクローゼットを配置すると①と③の配置が見えてきます。
子ども部屋は、朝明るい東側か、夕陽がさし込む西側のどちらが良いかを考え、
東側への配置を選択しました。
1階と2階を重ねながら考える
1階と2階をそれぞれ分けて考えてきました。
ここからは1階と2階がうまく重なるように配置していきます。
私はこれを確認するためにせっけい倶楽部のフリーソフトを使用していました。
我が家の間取りの1階と2階を重ねた絵はこちらです



青い線が1階、赤い線が2階です。
- 1階があり、2階が無いスペースは屋根
- 1階が無いところに2階が飛び出している黄色の領域はベランダ
ベランダ以外の2階が1階の上にしっかりと乗っている事がわかりますね。
基本的にこの形であれば軸組工法のブリアール・グランセゾンは強度的に問題無いはずです。
1階の上に2階を作るということを意識しながら、
ここまでパズルのピースのように考えてきた間取りのイメージを一つにしていくことになります。
決まりやすいピースから先に配置していきましょう。
我が家であれば
階層 | 最初に決まるところ |
---|---|
1階 | 南側LDK・家事動線 |
2階 | 階段のあがり・南側主寝室・北側ウォークインクローゼット |
後は残ったスペースにピースを配置していけば、
間取りが大体決まってくるかと思います。
一度完成させてみて、自分好みの間取りになるように調整すれば終わりです。




全部間取りを組めないなら、
できる所だけ組んで後はメーカー側にお任せするのもOK!
少しでも多くこちら側の意見を伝えよう!
ハウスメーカー独自の強度計算や建築ルールがあるため、考えた間取りが100%採用される保証はありません。しかしながら、自分たちからこうしたいという間取りを具体的に伝える事で、ハウスメーカー側に希望が伝わります。何より愛着のある家になりますよ。




だんだんイメージがつかめてきたかな?つかめてきたらタウンライフで具体的に間取りを検討してみよう!無料で利用できるので家づくり初心者におすすめです。
別記事にて利用方法や入力補助をしていますので参考にしてくださいね。
\ 家づくりはここからはじまる/
まとめ
ゼロから始まった我が家の家づくり、
間取りはこんな感じで決まっていきました。
- 資金計画・人生設計・家づくりのコンセプトを整理する
- 夫婦で希望する間取りの断片(ピース)を考える
- 何となく”これいいな”と思う間取りの断片を集める
- 将来の家族構成から必要な部屋数を考える
- 安くしたいというコンセプトに従い、間取りの断片を集めて間取りを組む
全ての家がこの手順で組まれていくわけではありません。
コンセプトによって全く異なる組まれ方をすると考えています。
我が家はとにかく安くということに重きをおいていたのでこのような組み方になりました。
必死に考えた家ですので3年経った今でも建てた直後とかわらず愛着がありますし、非常に満足できています。
より良い家を建てるために、
たくさんの間取り図と実際の家を見て、感じることが大切です。
外せないものが何かを理解するところから始めていきましょう。
間取りは組んでは変え、組んでは変えを繰り返すことになります。
色んな未来を描きながら、楽しく、そして焦らずじっくり決めてください。
間取りが決まった後は細かい決め事がたくさんあります。
これらの打ち合わせは、はっきり言って楽しくはありません。
間取りを考えている時が家づくりで一番楽しいときです。
面倒と思わずに全力で楽しんでください。
家づくりをする方の一つの参考になれば嬉しいです。
【コンセプト】が重要!!35坪のブリアールの間取りはこうしてできた おわり




当ブログでは家づくりに役立つ間取りのヒントを紹介しています。
一条工務店の家ではなかなか見られない3枚引き戸も!是非ご覧ください。
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